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每天读一点小日文之内向的我和鬼魂女友

#破事氵
 夜の迷路

 その青年はひとりで暮していた。小さな会社につとめていたが、同僚たちとの仲はあまり親しいものではなかった。仕事においてとくに優秀というわけでなく、重要視されていなかったのだ。早くいえば、みなに軽くあしらわれていた。彼はそんな状態を、なんとか改善しようともしなかった。そんな積極性のないことを、自分でもよく承知していたのだ。



 また、会社外においても、友人らしい友人はほとんどいなかった。社交的な性格でなかったのだ。なにか趣味といえるものを持っていれば、それを通じて話しあえる仲間ができたかもしれない。しかし、彼は趣味を持たなかった。音楽に関心がなく、勝負事はへただった。スポーツをやろうかと考え、少しはやってみたこともあったが、すぐ息切れがし、激しい運動が無理なことを知ってやめた。



 青年は小さな部屋を借りて住んでいた。そこの管理人とは時たま口をきくが、単なるあいさつ、事務的な話、それ以上に発展することはなかった。



 青年の毎日は孤独だった。むだづかいをしないので、金に困ることはなかった。それを持ってバーへ出かけてみたこともあった。



「あら、すてきなかたねえ」



 そんな言葉に接することはできた。しかし、それは金銭で買った言葉だった。口先だけのサービス。そのことは青年にもよくわかった。自分はハンサムでも、男性的でもない。ユーモアにあふれているわけでもない。女性にもてないのも当然だ。まじめではあったが、ぱっとしないきまじめさというものは、魅力的とはいいがたい。



 だから、彼の唯一のなぐさめはテレビだった。帰宅すると、それにながめいる。画面にあらわれるさまざまな人と、彼は親しくなった。しかし、彼のほうがそう思い込んでいるだけで、むこうが彼をそう思っているわけではなかった。



 その青年は暖かい声をかけられたことがなかった。どんなにそれを望んだかしれない。しかし、実際にそうなったことはなかった。長いあいだ、ずっと孤独だった。



 ある夜。青年は眠りにつこうとした。眠ったところで、にぎやかな夢を見られるわけでもない。だから、眠りもそう楽しいものではなかった。ひとりぽっちの夜。



 その時、彼は声を聞いた。



 くすくすと低く笑う声。若い女の声らしかった。楽しげな感じにあふれている。彼は目をあけ、身をおこして、あたりを見まわした。もちろん、人の姿はなかった。



「気のせいだったようだ……」



 青年はふたたびベッドに横たわり、目を閉じた。すると、またもくすくす笑いが聞えてきた。いやな感じはまったくない。



「どういうことなのだろう」



 つぶやいてみたが、答えはえられなかった。彼は酒を飲み、酔いとともに眠りに入った。



 つぎの日は一日中、なんとなく楽しかった。昨夜のくすくす笑いを思い出すと、心のなかがなにか明るくなる。彼にとって、それほど印象的なものだったのだ。もう一回あれを聞くことができるだろうか。



 その夜、眠ろうとすると、青年はまた笑い声を聞いた。昨夜のと同じだった。聞ければいいな、聞けるんじゃないかな。そんな期待にこたえるかのように、声はひびいてきた。二回目なので、ふしぎさと驚きは少し薄れている。



 その余裕で、声に含まれている感情を味わうことができた。くすくす笑いには、好ましさがあった。あざけり、からかい、そんなたぐいのものではない。また、それは自分にむけてのもののように思われた。そのことは新発見だった。なぜという理由はない。直感だった。自分に好意を持ってくれている存在らしい。



 青年は起きあがった。声はまだ聞えている。だれなのだろう。どこにいるのだろう。そう遠くではないようだった。彼は廊下へのドアをあけてみた。しかし、そこに人影はなかった。つぎに窓をあけてみる。そこにもだれもいなかった。となりの部屋からだろうか。それはありえないことだった。そこには、そんな笑い方をする者など住んでいない。また、これまでに壁ごしに声の伝わってきたことはなかった。



 くすくす笑いは、つづいている。彼は服を着て、廊下に出てみた。やはり声は、そちらのほうからのように思われたのだ。声が少し身ぢかになった。そして、建物のそとへ出てしまった。青年はそれを追いかけた。といっても、姿は見えない。だから、追うというのは正確ではないかもしれない。声に魅せられ、引き寄せられる形で夜の街をさまよったというべきかもしれない。店のしまった商店街、公園、裏通り、そんなところを歩きまわったのだ。



 かなりの時間をついやし、青年は部屋に戻った。声との散歩といえた。それは楽しいものだった。姿は見えないが、声はあるのだ。そして、好意と判断するのは早すぎるかもしれないが、少なくとも、自分に関心を持ってくれてはいるようだ。彼にとって、はじめてのことだった。



 いく晩か、そんなことがつづいた。楽しげな、くすくす笑い。声だけだが、それでもいいではないか。はじめはそう思ったものだったが、やがてものたりなくなってくる。もう少しでいい、なんとかならないものだろうか。唯一の友なのだ。しかも異性の。このままではつまらない。彼はいらいらした。



 声といっしょの夜の散歩の時、その思いが言葉となって口から出た。



「ねえ、なんとかならないものかな」



 くすくす笑いが中断し、声となった。



「あら……」



 そしてまた、低い笑い声がつづく。青年は少し驚いた。簡単ではあるが、応答してくれたとは。まさかそうなるとは思わず、いままでやってみなかったのだ。



「返事をしてくれたんだね」



「ええ……」



「いったい、きみはだれなんだい」



「さあ……」



 あいまいなものだった。そして、くすくす笑いとなる。それでも、青年はその夜、かなり満足した。返事があったのだから。無縁のものではないのだ。あれは自分に対しての答えだった。あの返事の声からみて、若い女のようだった。



 それからも夜ごと、散歩とともに簡単な会話がかわされたのだった。



「もっと、なんとかならないのかい。これじゃあ、つまらないよ」



「あら……」



「ぼくをきらいなのかい」



「いいえ……」



「じゃあ、なぜ」



「でも……」



 とらえどころがなかった。そして、くすくす笑い。それでも、返事はあるのだ。きらいでないと言っている。青年にとって、いままでに、これほど親しさのこもった会話の体験はなかった。心のなかで、ずっとあきらめていた炎が燃えあがりはじめた。それは、もうとめようがない。だから、いっそう彼を苦しめることにもなるのだった。



 青年は食欲がへった。はじめての恋のようなものだった。対象がはっきりと存在していないのだから、恋と呼ぶのは正確でないかもしれない。しかし、その感情はまさしく恋そのものだった。といって、あきらめ無視することもできない。



 くすくす笑いは、それはとても魅力的なのだ。夜それを耳にすると、理性では押えようがなくなってしまう。幻の声とつきあったって、しようがないじゃないか。そんな考えは、たちまち消えてしまうのだ。



 夜の街へと、青年はさまよい出てしまう。部屋のなかで会話することはできないのだ。笑い声は少しずつ遠ざかり、それをはっきり聞きとるには、あとを追う形でそとへ出なければならないのだ。そして、むなしい会話をくりかえす。



「これ以上は、どうしてもだめなのかい」



「さあ……」



「ぼくは苦しむばかりだ。悩むのはもうたくさんだよ」



「そうしてほしいの……」



 つづいて、くすくす笑い。笑い声はまもなく消えた。青年は夜の道を、ひとりさびしく帰らなければならなかった。



 つぎの夜、声はあらわれなかった。青年は、たまらない気分になった。あの、楽しく好意的な笑い声。それのなくなった損失の大きさを、痛いほど感じさせられた。あれは自分にとって、最も貴重なものだったのだ。眠れない長い夜。



 もう二度と、あれを聞くことはできないのだろうか。軽率なことを言ってしまった自分を後悔した。あれを聞きたい。耳にしたい。



 その次の夜。笑い声はふたたび現われた。青年はほっとし、心はうれしさであふれた。また夜の散歩へ出る。



「もどってきてくれたんだね」



「まあね……」



「もう逃げたりしないでおくれ」



「たぶんね……」



 くすくす笑い。青年は昼間、会話を思いかえしてみる。しかし、声がなにを考えているのかとなると、よくわからなかった。好ましい存在であるという以上には。



 もどかしさが残る。彼はそれを持てあまし、食欲は依然として回復しなかった。恋は体重を減少させる。



「無理なんだろうが、ぼんやりとでもいいから、姿を見たくてならないよ」



 さほどあてにしないで言った。くすくす笑いにつづいて答えがあった。



「じゃあ……」



 ぼんやりとした、白い形があらわれた。よくはわからない。しかし、笑い声から想像していた通り、やはり好ましい感じの形だった。具体的にどうとは形容しにくい。だが、楽しさにあふれた動き方だった。青年は恐る恐るさわってみた。なんの手ごたえもなかった。



 だれかに見られたら変に思われるかなとも思ったが、人と会うことなしにすんだ。真夜中すぎ、青年は部屋に帰る。姿も声も消える。この奇妙な交際のことを何回も頭のなかで味わい、彼が眠るのはそれからしばらくたってからだった。



 彼はいくらか満足した。しかし、それもそう長くはつづかない。



「もう少し、はっきりならないものかな」



 依頼というより願望だった。声は言った。



「こう……」



 まだぼやけているとはいうものの、これまでよりいくらかよくなった。白っぽい服を着た女性とわかるようになった。二十歳ぐらいだろうか。髪の毛は少し長めで、健康的な感じだった。くすくす笑っている。



 だれかとすれちがったが、奇異な目で見られることもなかった。夜の散歩は、一段と楽しいものになってきた。



 ある夜、青年は管理人に言われた。



「毎晩お出かけのようですね」



「ええ、じつは親しい友人ができまして」



「女の人ですか」



「ええ」



「変なことにならないで下さいよ。夜おそくの二人での散歩。気をつけて下さい」



 度をすごさないようにとの注意だった。



「誤解しないで下さい。手をにぎったことさえないんですから」



 青年は強く主張し、相手はなっとくした。手をにぎろうとしたことはあったのだ。しかし、なんの感触もない。いっしょに歩いている。それだけで満足しなければならないのだった。



 つとめ先の同僚から、こう話しかけられたこともあった。



「このあいだの夜、きみが歩いているのを見かけたよ。ずいぶんおそい時刻だった」



「見られちゃったか」



 青年はいささかとくいでもあった。自分にも女の友だちがいるのだ。同僚は首をかしげながら聞いた。



「しかし、ひとりでなにを……」



「ひとりじゃないよ」



 青年はむきになった。同僚はとまどい、しばらく考え、青年をむりやり医者に連れていった。



「だいぶ疲れておいでのようですな」



 と言いかける医者に、同僚は説明した。



「そんなことじゃないんです。こいつが夜ひとりで歩いているのを、わたしは見ました。しかし、だれかといっしょだったと主張するので……」



「では、くわしく話をお聞きしましょう」



 医者は青年と二人だけになり、質問した。青年はありのままを話した。



「というわけなんです。ぼくはそれで楽しいんですが、異常なのでしょうか」



「なるほど、孤独感がうみだした幻影といったところですかな。無人島に漂着した人、荒野をさまよう人、そんな場合にこのような幻覚を持つという例はあります。いまの社会も、それと大差ないといえるかもしれませんな」



「よくない症状なのでしょうか」



「そうとも言いきれません。あなたはそれによって満足している。他人に迷惑を及ぼすこともなさそうです。その幻影を無理に消すと、もっと悪い形であらわれかねない。とりたててさわぐこともないでしょう。もっとも、他人に話さないよう注意なさることですね。変に思われます」



「ひとつ、同僚にはなんとかうまく……」



「ええ、ねぼけるという現象の軽度なもの、とでも話しておきましょう」



 いちおう、それで片づいた。



 孤独感のうみだした幻影か。それでもいいじゃないか。青年はそう思った。



 くすくす笑いをともなう幻影は、それからも現われつづけた。それでもいいとはいうものの、青年はもっとリアルになることを期待した。



「顔をよく見たいんだが」



「じゃあ……」



 幻影はいくらかはっきりした。目もとや口もとがわかるようになった。愛らしい顔で、うれしそうに笑っている。



 すてきだなあと、青年は思う。彼女はぼくのものなのだ。少なくとも、他人に取られることはないだろう。



 彼女はしだいにリアルになってゆく。まつ毛の一本一本まで見わけられるようになった。それに、たのみもしないのに、においまでついてきた。さわやかで甘く、魅惑的な若々しいにおいだった。心をそそられ、飛びつきたくなるような衝動にかられた。



 青年は手で抱きしめてみた。しかし、実体はないのだった。なんの感触もなく、自分の両手が合わさっただけ。それでいながら、彼女の姿はそこにあり、大きな目で青年を見つめ、くすくす笑っている。



「どうして、こうなんだろう」



「さあ……」



 彼の思いは高まる一方だった。これ以上は、どうにもならないのだろうか。そうだろうな。なにしろ幻影なんだから。しかし、こんな残酷なこともなかった。声があり、姿があり、においまでありながら……。



 もどかしく、くやしく、青年はいらいらして眠れなかった。眠れないまま、あれこれ考えてみた。しかし、どうしたらいいのかとなると、わからなかった。依然として食欲もおきなかった。それどころではないのだった。



 夜の散歩の時、話しかけてみる。



「こんなの、ひどすぎるよ。なんとかならないのかい、もう少し」



「あなたしだいよ」



 いままでとちがって、いくらか意味のある応答があった。青年はちょっと勇気づけられた。



「どうすればいいんだい」



「さあ……」



 ここでいつもの、あいまいな答えに戻ってしまう。この会話は何回かくりかえされた。いらだたしさは高まり、青年はさらに悩むことになるのだった。なにか方法があるらしいのだが、それがわからない。



 そして、ある夜。



 いつものように散歩に出た。そばには彼女が並んでいる。楽しげな、くすくす笑い。みずみずしい肌。眺めているうちに、青年は彼女に対し実在感をおぼえた。いまなら抱きしめられる……。



 青年はそれをやった。腕を肩にまわす。



 なんということ。手ごたえがあったのだ。やわらかく、若々しく、はずみのある感触。彼女はくすくす笑っている。青年は手に力をこめ、彼女を自分のほうにむけ、顔を見つめ、キスをした。彼女のくちびるのなめらかさを感じることができた。



「これでいいのだろうか」



 彼は彼女の顔を眺めなおしながら言った。信じられぬ思い。こうなることをあこがれてはいたが、まさか実現するとは考えてもみなかった。しかも、こう簡単に。



「いいのよ」



 女は答えた。彼を見つめかえす。その視線を感じることもできた。もう、くすくす笑いはしなくなっていた。まじめな表情だった。青年はたしかめるように言った。



「これで、きみはぼくのものだ。現実にぼくのものなのだね」



「ええ、そうよ」



「これからの日々のことを考えると、夢のようだ……」



 青年はほっとし、みちたりた思いで帰りかけた。あしたの晩も、あさっての晩も、このようなぐあいに会えるのだ。すると、女が言った。



「帰ること、ないんじゃないの」



「しかし、もう時間もおそいし……」



「帰らないほうがいいんじゃないかしら」



「だけど……」



 なぜそう言われるのかわからないが、青年は帰った。人が集っていて、ざわめきがあった。自分の部屋のドアのところでだった。なんだろう、こんな時間に。人びとのなかには管理人もいた。青ざめている。青年は背のびをし、のぞきこんでみた。なかば開いたドアのところに倒れている者がいる。彼はそれを見た。



 それは自分だった。



「なぜ、こんなことに……」



 思わず大声で叫んでいた。しかし、それはだれの耳にも入らないらしかった。ふりかえる者もいない。やがて医者がやってきて、倒れているからだに触れて言った。



「もう手おくれです」



 管理人が質問していた。



「原因はなんでしょう」



「くわしく調べないとわかりませんが、栄養不足のようです。食料が手に入りにくい時代でもないのに、ふしぎなことです。なにかよほど悩みごとでもあって、食事どころではなかったのかもしれません。それに、ほかの原因が加わって……」



「そういえば、睡眠不足の生活のようでしたよ。夜おそくまで外を歩いていたりしましたからね。朝は朝で、普通に起きていた」



「睡眠不足はいけません。ぐっすり眠れればまだしも、浅く短い眠りでは……」



 そんな会話を聞き、青年は驚きながら、そばの女に言った。



「ぼくは死んだのか」



「そういうことね。あなたはもう、あたしのものよ」



「そういうことは……」



「いやな気分……」



 と女が質問してきた。青年は答えを考えながら、女の手をにぎった。あたたかく、すべすべしていた。少し強くにぎりかえされた。青年は言った。



「いやなことなんかないよ……」



 そして、彼はくすくす笑った。
hdcloy 22-05-14

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我真是越活越糊涂了,家乡话都看不懂了
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22-05-17
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瓦塔西瓦西那金得死!
霓虹够哇哇卡里马森!
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22-05-16
1
翻译一下,我给你磕头了
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22-05-16